ライトノベル レビュー

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美味しいものには、毒がある!?
「このライトノベルがすごい!2011」第5位ランクイン!シリーズ第8作!
半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤洋は、ひょんなことから未曾有の経済危機に陥り、『変態』の二つ名を体現する日々を送っていた。そんなある日修学旅行で槍水が不在になる間、佐藤は彼女の縄張りであるスーパーを託されることに。しかし槍水と入れ替わるようにHP同好会に烏頭みことと名乗る美人OGが現れ、佐藤は彼女に翻弄されてしまうのだった。烏頭はかつてHP部が解散するに至った原因は槍水にあると告げるのだが――。毒を食わらば皿まで!「狼」の誇りを持って落とし前はきっちりつけろ!庶民派シリアスギャグアクション第8作!

「君は……全部見ていたもんね。最初に私が佐藤の足を打った時から、ずっと。感づいていたのに、どうして佐藤には警告しなかったんだろ? 白粉は優しい。そういうところ、少し仙に似てて……ムカツクなぁ。ねぇ、知ってる? 人ってペットショップで犬を買う時、特に理由がなければ自分に似たの、選ぶ傾向があるんだって。だからよく言う〝犬は飼い主に似る〟っていうのは、当然。……きっと仙も、そうだったんだ。……だから私も、こんなに白粉たちが好きになれないんだ」
「や、槍水先輩と烏頭さんは……」
「アイツが入ってきた時は仲良かった、けど、最後は犬猿の仲。最初は私が仙を、でも、後々は仙の方が私を恨んでる。……仙は被害妄想が激しいから」
 白粉には烏頭が何を言っているのかわからなかった。しかしようやく今、烏頭は本心を見せ始めたことだけは理解できた。彼女は冷たく、囁くように、言葉を続ける。
「HP部を離散させた原因まで、私にあるって言い出しちゃうし。多分仙のことだから白粉たちに教えてないと思うけど……楽しかった私たちのHP部を壊したのは……仙の奴なんだよ」

novelauthor: アサウラ

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2011/2/25

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