ライトノベル レビュー

派手なアクションもハーレムもないけど、読むとほっこりするちょっと不思議系ストーリー。

お菓子作りが得意な主人公、野島浩平が突然手に入れた、ホンのちょっとだけ未来を読む力。
それを《イレギュラ》と呼んで突然押しかけてくる、ソサエティの工作員を名乗る少女、ノア。
始めこそ、浩平の命を狙って襲い掛かってきたノアだが、それがことごとく失敗した後は、「弟子入りする」と言って浩平の家に居ついてしまう。

ノアの存在は浩平の日常を引っ掻き回していくが、少しずつ、逆に彼女の存在が日常になっていく。
そんな時、突然現れた、新たなソサエティの工作員。彼は、浩平を抹殺しようと動き出す。

ラストに戦闘シーンが1個有るものの、敵の事をさん付けで呼んでしまう浩平。
ラブコメディと言うにはノアも浩平の幼馴染のちはるも浩平に直接どうこうというシーンもなく。
あえてジャンル分けをするなら、学園SF物とでも言おうか。
涼宮ハルヒシリーズのように、学園生活にちょっとしたアクセントとして不思議な事象が関わってくる系の物語だ。

キャラクターに強烈なインパクトはないものの、主人公たちの優しさに少しだけ癒される、そんな作品だ。

レビュー:2011/7/20

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僕らが、運命という大きな機構の、小さな歯車だったとしても──
 どこにでもいる、平均よりちょっと下くらいの高校生、野島浩平。だが彼の前に現われた美少女工作員・ノアは、浩平が運命を狂わせる存在《イレギュラ》なのだと告げ、なぜか『弟子』として家に居ついてしまう。
 浩平の常識とは全く違う感覚をもつノア。そんな彼女と過ごす日々の中で、浩平の運命は少しずつ動き出して──。
 第17回電撃小説大賞4次選考作。読むと少しだけ強くなれる、明日への小さな一歩を踏み出すための物語。

novelauthor: 波乃 歌

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2011/7/10

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