ライトノベル レビュー

電撃文庫: 2008年3月 新刊

少年と少女は旅に出た。 一冊の日記帳を持って、世界の果てへ......。

世界は穏やかに滅びつつあった。
「喪失症」 が蔓延し、次々と人間がいなくなっていったのだ。
人々は名前を失い、色彩を失い、やがて、存在自体を喪失していく......。
そんな世界を、一台のスーパーカブが走っていた。
乗っているのは少年と少女。
他の人たちと同様に 「喪失症」 に罹った彼らは、学校も家も捨てて旅に出た。
目指すのは、世界の果て。
辿り着くのかわからない。
でも旅をやめようとは思わない。
いつか互いが消えてしまう日が来たとしても、後悔したくないから。
少年と少女は旅を続ける。
記録と記憶を失った世界で、一冊の日記帳とともに......。

こんなところでお会いするなんて、運命を感じますわね☆

光輔と融合してしまった《魔石》を取り出すため、この世界に残ったサンドラ。
なんとか同居生活にも慣れ始めた頃、二人の前に新たな魔獣《鉄烏》・スチュパリデスが現れる。
だが、サンドラが魔法を使えば、光輔が魔獣化してしまう......。
絶対のピンチに陥った二人を救ったのは、サンドラの養成学校時代の同級生・アルマだった。
なぜかサンドラを目の敵にするアルマと、気の強いサンドラは一触即発。
この世界に不慣れなアルマのサポートを引き受けた光輔は、二人の和解への糸口を探すが......。

最後の選皇侯、動く! 投じられた一石は、皇国に大きな波紋を呼ぶ――。

皇国初の異例な元帥が誕生する。
平民から騎士の最高位へと昇り詰めた男、シグルド・ヴァン・フォルセティ、その人だった。
シグルドのその勢いを借り、ゼルツタール公は武力決着を目指す。
群雄割拠の選皇侯も今や三人。
勢力を拡大したゼルツタール公と、ゼッキンゲン公の一騎打ちになると思われた。
だが、その流れに待ったをかけた男がいた。
長き沈黙を破り、ヴァルネミュンデ公が動いたのだ。
しかも、今さらの講和を提案するという。 その意図とは一体......?
野心、策略、それぞれが思惑を秘め、三人の選皇侯が一堂に会す。
後に皇国の転換点として歴史に名を残すことになる、プレードリッツ講和会議が始まった!

このまま時間が止まって、ずっとここにいられたら......。

現実を浸食する悪夢《夢神》・ヨミジを辛くも倒した直人は、夢と現実世界を隔てる《扉》を開く黒い鍵・モーフィアスを手に、《扉の民》として《夢神》と闘う決意を固める。
一方、直人と共に闘うことを心に決めた綾乃は、直人の家に半ば無理矢理に住み着いてしまう。
同居の事実をひた隠すため苦心する直人と綾乃だが、同級生の棗は何かに気が付いたようで......。
そして事情を知らない直人の妹・水穂は、綾乃に嫉妬の念を燃やすが、その周囲には新たな《夢神》の気配が!
今回も口絵は、椎名優描き下ろしによるフルカラー・プレビュー・コミック仕様!

レレナに訪れる、懐かしき人との邂逅――。

絵里香が姿を消してから二ヶ月。
夏休みに突入したレレナは、クラスメイトと祭りに出かけたりと、穏やかな日々を過ごしていた。
少年の姿をした吸血鬼・朧も、青磁の家に居候をはじめ、ひとまず大人しくしているようだった。
だが、夏祭りの次の日、神社で大量の血痕が見つかる。
欲望を喰らう化け物 『貪(とん)』 との関連を疑った朧は、レレナと青磁に調査への協力を頼む。
そして、『貪』 の手がかりを探す中、レレナは絵里香が見つかったとの知らせを受ける。
急ぎ現場へと向かうレレナだったが、向かった先で驚くべき人物と再会することになり......。
シスターで女子高生で "半吸血鬼" なレレナの運命は......!?

おかしくて少しせつない、恋と革命と音楽の物語・第2弾。

天才ピアニストにしてピアノを弾かず、人を寄せつけない蛯沢真冬をギタリストに迎えた音楽研究部。
「あたし、海に行きたいなぁ」
「どうやったら海でバンドの練習ができるんだよ」
「いや、できるよ。 実はもう別荘を借りる手筈ができている」
幼なじみ・相原千晶と、手回しのよすぎる自称革命家・神楽坂響子の一言で、あっという間に海での合宿が決定する。
海といえば海水浴!と妙にはりきる千晶、珍しく思い悩んでいる様子の神楽坂、そしてやっぱり部活に馴染みきれない真冬。
そんな三人との合宿で波乱がないわけはなく、ナオはすっかり翻弄されるが......。

渡瀬草一郎が贈る、新ファンタジー冒険譚・第2弾!

黒猫・アルカインと旅立ったセロは、彼の仲間と合流すべく、辺境の都市・ロンバルドを訪れていた。
はじめて目にする大きな街に驚きつつ、物珍しげに歩くセロ。
そんな彼の前に、一人の不思議な少女が現れる。
「......向こうの森にいるの。 助けて......」
か細い声で助けを求める彼女は、近くの "森" へとセロを呼ぶが......。
消息を絶ったアルカインの仲間。
古代の民が遺した "旅の終わりの森"。
そして始まる "魔族" の暗躍......。

成田良悟が贈る都市ファンタジー、新章に突入──!

「数年前から目撃されている黒バイクとは、貴方の事で宜しいんでしょうか? 何の目的でこんな危険なバイクで街を走行しているんですか? 犯罪を犯しているという意識はあるんですか?」
東京・池袋。 そこには様々な火種と、それに振り回される人種が集う。
池袋の都市伝説を放送するテレビ局、服装と特性がバラバラの奇妙な双子の新入生、兄とは正反対の有名なアイドル、ダラーズの先輩に憧れる少年、果ては殺し屋に殺人鬼、そして、一千万もの賞金が懸かった "首なしライダー"。
そんな彼らが過ごす賑やかな池袋の休日は、今日も平和なのだろうか......。

これは、白い死神と黒猫の哀しくてやさしい物語......。

真っ白い花びらが、風にたゆたって、泳いでいる。
そんな何処かの空から、真っ白な女の子がふわりと現れた。
私の心に触りにやってきた。
その子は、自分のことを 「死神」 なんて言うけれど、私は思う。
天使じゃないかって。
本当は、哀しいことを告げにきたのに。
たいせつなものを失くしてしまうと、教えてくれにきたのに。
私の心に触れにきた。
かわいらしい黒い猫をその胸に抱いて。
そして私は、どうしてか言ってしまったんだ。
「友達に―― なって」 と。

『アリソン』 『リリアとトレイズ』 に続く、待望の新シリーズ・第1弾!

ルックスも頭も良くて女子に人気のあるセロンと、一見可愛くおとなしそうだが、実は正義感あふれる天然系少女・メグを中心に、個性豊かな仲間たちの、恋あり、友情あり、ミステリーあり、のワクワク・ハラハラ・ドキドキ学園物語がスタート!

夏休みに入ってすぐ、親友・ラリーの誘いで、演劇部の合宿に手伝いとして参加したセロンは、メグも合宿に参加していることを知る。
なんとか親しくなれないかと苦心するセロン。 そんな中、学校の敷地内にある、今は使われていないはずの古い倉庫の地下に、謎の人物(?)が潜んでいるらしいことを知る。
セロンは、ラリーやメグを含んだ個性豊かな仲間たちと共に倉庫探索に乗り出すが......!?