ライトノベル レビュー

電撃文庫: 2008年4月 新刊

鏡の国から舞い戻った妖精......少女の名はT・B

 上空2,200mに浮かぶ東京駅11番ホーム。誰も知らない、誰も来ない、路線図にもないその場所に、もしもたどりつくことができたなら、あなたは出会うだろう。いつまでもその小さなホームを見守る、青い妖精に──。
 high Compress Dimension trasnport(高密度次元圧縮交通)通称C.D.。「鏡色の門」と鋼鉄の線路によって、地球の裏側までわずか数時間で結ばれる時代。進化する義肢技術、第七世代人工知能、そして「鏡」の秘密をめぐり、さまざまな立場にある者たちの思惑が交錯し、11番ホーム、そして世界を結ぶシステムをも巻き込む危機が訪れようとしていた......。

目が見えなくて、不思議な性格のヒロインです☆

"自分の見ているものを他人に見せることができる"という使い道のない超能力を持つ真田宗太。そんな超能力を隠して普通に生活していた宗太は、ある日、自分の住んでいるマンションの前で不思議な少女と出会う。少女は素肌にシーツを身体に巻きつけただけの姿で、頼りなげにしゃがみこんでいて、しかも目が見えない様子で、近づいた宗太に向かって迫力のない声で「わたしに近づくと、大変なことになりますよ」
 ひょんなことからその少女──立花と一緒に暮らしはじめた宗太は、彼女が特別な力を持っていることを知り......。

僕の命を守るのは、傲岸不遜な天才少女──!?

「おまえが生きたいと望むなら、このわたしが手を貸してやる」
 真冬の東京を震撼させる連続殺人事件の犯人によって、奇妙な物体を頭に埋め込まれてしまった僕。そんな僕が命を託すことになったのは、高飛車でわがままで、だけど不思議な魅力を持つ、美少女学者・騎條エリだった。
 十八歳にして博士号を持つ彼女は、『英国亭』という喫茶店の2階に事務所を構え、奇妙な人々と暮らしていた。そして、どうやら彼女が追い求めている《EVE》という存在が、殺人事件に関係しているようで......。期待の新人が贈る、美少女学者エリと僕を巡るミステリー登場。

天使の真里亜は永遠で、人間の自分は一瞬だから──。

 天使だって家出ぐらいする。突然冷淡になった慧に、真里亜は疎外感を覚える。明日も続くものと思っていた毎日。それが幻想にすぎないことを改めて認識した真里亜は遥海家を出て行くのだった。
 真里亜を追うことに逡巡する慧。だが事態は急変する。資産家の身内と勘違いされた真里亜が誘拐されてしまったのだ。しかもその身には恐るべきクロノグラフ"リグレスト"が取り付けられていた。リグレストの効果により、凄まじい速さで幼児化していく真里亜。行き着くところは肉体の消滅──。救出とリグレストの解除。その難事を慧は同時に解決しようとするのだが!?

その少女は静かに見つめる──動き始めた世界の模様を。

 一宮シンセン都市の弱体化に端を発した東和の混乱は新たな局面を迎える。黒曜姫を掲げる旧王都一宮シンセン都市に、二宮スズマ都市の翡翠姫は対決を決意し、その軍勢を動かす。ついに起きた大国間の戦争に揺れる東和。そんな中、七宮カセン都市の宮姫である空澄姫は、四都同盟締結を望む双子姫の招きに応じて、五宮クラセと六宮マキセの双子都市へ向かい、彼女達に触れる。平和を語る姫達、独立を望む姫、改革を掲げる姫、そして、国体を背負う姫。ただカラが見つめるのは、流れる時代の中、姫達と人々が織りなす世界の模様。東和七姫が彩る物語。五章開幕。

ウチら脱ぐと凄いんです。でもパンツは脱いじゃだめよ!?

 ぴょんなことから鬼のパンツを手に入れた丸見栄太。ひたすら地味な高校生だった彼が得たものは、超人的な鬼の力と、同じく鬼の衣装を手にした、巣玉井ルイという、かわいくもかなり元気な女子の友達だった。女の子にまったく縁のなかった栄太16歳。にわかに人生が華やいできたかと思いきや、しかし世の中そんないいことばかりではなかった。鬼の衣装をめぐる珍騒動が巻き起こり、鬼の衣装を求めて怪しげな僧侶の集団が現れて、ついには、せっかく仲良くなったルイとの別れの危機が......!?
 阿智太郎が贈る、人気ドタバタラブコメシリーズ第2弾!

クールビューティーの彩姉ぇがなぜか子供化です。

 家族全員、不思議なチカラを持ち、なぜか世界を巡る危機に巻き込まれ、それを解決しなければならない星弓一家。
 その長女、星弓彩美。炎や風の魔法を操り、運び屋なる怪しげな仕事を生業とし、家事もこなせるしっかり者、しかし酒癖が悪いのが玉に瑕。そんな彼女がいつものごとく二日酔いのある日、なぜか十歳ほどの子供の姿に大変身。そのプリティーさに周囲は沸き立つが、でもいったい彼女の身に何が!?
 原因を探り、元に戻すべく軋人は調査を開始するが、かつて彩美が関わった世界の危機に関係があるようで──。今回のテーマは姉弟愛!?

ほのぼのも、恋も、狂気も詰まったステキな住処<鳥籠荘>にようこそ!

 絵のヌードモデル、引きこもり新鋭画家、女装の麗人、ゴスロリ小学生、ネコの着ぐるみ、妄想癖の美女、不気味な双子の老人たち──"ホテル・ウィリアムズチャイルドバード"、通称〈鳥籠荘〉に棲みついたちょっとおかしな住人たちの、だいたいフツーでだいぶおかしな日常をつづる物語第4弾。今回のお話は── 着ぐるみパパがお見合い!? (第1話)。浅井と由起の弟妹がやってきた。ところが浅井と由起が大喧嘩して......(第2話)。鳥籠荘随一の変人・へれんさん、フィアンセを拉致監禁!? (第3話)。浅井がキズナにモデルの解雇を通告、さらに鳥籠荘から住人立ち退きの噂が──など急展開の全5編を収録。ほのぼのも、恋も、狂気も詰まった<鳥籠荘>シリーズ最新刊。

今度は新たな騒動が"帰って"くる!? 第三巻登場!!

 二難去って、ようやく落ち着きを取り戻した夜知家。しかし、春亮とこのはが外出したその間に、「ソレ」は家の中へと忍び込み、ひとりでお留守番中のフィアの背後からそっと近づいたのだった。
 ......カサリ。
 微かな物音に異変を察知したフィアはルービックキューブを取り出すが、「ソレ」──黒髪の幼女──は自分の髪でフィアを縛り上げ、宙づりにして......こちょこちょくすぐりまくった!!?
 この女の子って、一体誰だーッ!? 第3巻の登場ですっ!!

破綻したマユを直す。僕はまだ、まーちゃんを騙し足りないから。

 三月三十一日。マユが破綻した。
 四月一日。僕は単身、かつて誘拐犯が住んでいた邸宅に足を運んでいた。主観でいうと、元僕ん家だ。今では、その屋敷は『大江家』の所有物となっていた。
 元自宅で待ち受けていたのは、以前の姿を一片も感じさせない増改築。窓にはめ込まれた鉄格子、歪な洋館的風貌。屋内では、家人の景子さんによる鳥肌な歓迎と忌まわしき過去との再会。僕はすべてを受け入れながら、屋敷を探索する。求めるものは、マユがまーちゃんにもどるための何か。
 しかし事態は混迷を極め始める。切られた電話線、水没する携帯電話、大江家の皆さんと共に閉じ込められる僕ら......ら? そうだ。伏見、なんでついてきたんだよ。クローズド・サークルって、全滅が華なんだぞ。
 ......さて僕は。この小旅行中に、みーくんを取り戻し、まーちゃんを救うことができるのだろうか。

体育祭を舞台に繰り広げられたセルニアVS朋美の直接対決、ついに決着!!

 体育祭で「秋晴と一緒に遊園地で遊ぶ権」を懸け対決することになった朋美とセルニア。両者譲らぬ熱戦に、朋美の腹黒謀略テクニックが冴え渡り、セルニアの檄が熱く沸かせる。
 さらにみみなが跳ね、薫が駆け、そして沙織&早苗の四季鏡姉妹がウッカリめくるめいてあんなことやこんなことになる中、勝利は誰の手中に!!?
 そのほか、色んな意味でドッキドキ☆の遊園地デートの顛末や、薫が悶々悩んで秋晴と組んずほぐれつする番外編の計3本を収録!!
 電撃萌王6月号(4/26発売)よりコミック連載もスタート!! 風雲急を告げまくる、第6巻の登場なのですっ!!

時槻風乃は、夜歩く。それは、まだ事件が起きる前の真実──

 時槻風乃は、知っている。この世界と全ての存在は、常に『痛み』という火によって、焼かれ続けている。幼い頃に火傷した時、火という物の本質は『痛み』であると学んだ。──火は『痛い』もの。そして、彼女に燻り続けていた『火』と『痛み』への思索は醸成され、一つの結論へと──。
 時槻雪乃のクラスメイトの古我翔花は、継母との確執により、いつも雪乃の家で泣いていた。死んだ母親の居場所を、形見の指輪を守りたいが、翔花は悔しさと悲しみに明け暮れて泣いていた。そんな時、ゴシックロリータに彩られた人形的な美しさを持つ風乃に出会い──。

絶好調の超弩級ラブコメ、今度はクリスマスのお話です!

 停学が明け、大河が学校に戻ってくる。
 折りしも世間はクリスマスの季節。クリスマス大好きという大河は、唐突にいい子バージョンに変身。
 一方、実乃梨は部活の試合でエラーをしたとかでふさぎこみ、竜児にもぎこちない態度を取るようになる。
 そんな中、新生徒会長・北村が、有志によるクリスマスパーティの企画を立ち上げる。竜児や大河、そして学園の公式美少女、亜美の参加もあり準備は盛り上がるが、実乃梨は相変わらず元気がなくて──。はたしてクリスマスパーティの行方は!?
 ますます脂が乗ってきた竹宮ゆゆこ、三十路の扉を開く渾身の一冊をお見逃しなく!

"共棲"相手は葉桜という名の美しい少女だった――

 アポストリ──身体能力と科学技術に優れた、女性だけで構成される異星人。目が赤いほかは、外見的特徴は人間と同じ。琵琶湖周辺は彼らと人間が共存する居留区となっていた。
 高校二年の南方学は過去に起きたとある出来事からアポストリを憎んでいた。ところが"共棲"と呼ばれる居留区のシステムに則り、一人のアポストリと同居することになる。彼女の名は、葉桜──評議長の姪でもある美しい少女だった。二人は激しくぶつかり合うが、その共棲にはある意図が隠されていて──。
 期待の新人が贈る近未来ボーイ・ミーツ・ガール・ストーリー登場!

リセットされて、世界は子供たちだけのものになった......。

あの大崩壊から5年、世界は一変した。
大人は死に絶え、子供だけの世界。
立川辺りが西東京協和国を名乗っていたり......。
そんな東京を目指して歩く人がいた。
見た目は平凡だが時折鋭い目配りをする少年、園山慎吾。
彼が見た西東京協和国はカルチャーショックに値するものだった。
大統領を名乗る男がいて、入国には許可がいる── 国家ごっこ。
だが活気に満ち、そこには確かに人の営みがあった。
慎吾はこの街で矢上と名乗る美しい少女と出会う。
慎吾の印象に反し、彼女はこの国はまやかしだという。
そして明らかになる真実。
その暗部を知った慎吾たちは、国から脱出しようとするのだが......!?

人に許された、最後の奇跡の物語。

レトロな郵便配達員のような制服を身に纏い、喋る不思議な杖・マヤマを相棒とする少女、文伽。
彼女は逝ってしまった人の想いを生きているものへと届ける、人に許された最後の奇跡 「シゴフミ」 の配達人だ。
文伽の肩掛け鞄の中で、ずっと大切に持ち歩いている手紙があった。
それは、切手だけではなく、封筒までもが黒いシゴフミ。
不吉であるとされ、「マガフミ」 と呼ばれるこのシゴフミには、マヤマすら知らない文伽の想いと過去、シゴフミ配達人になったきっかけが秘められていて......?
文伽とマヤマのふたりが紡ぐ、やさしくてあたたかい物語、完結編の登場です。

《モンストラム》―― それは事件の前触れ。

『ノットB』 の誕生で、日奈復活のために必要なエネルギーの半分を奪われてしまった堂島コウ。
己の無力さを思い知ったコウは、自分を支えてくれたイハナに告白し、二人は付き合うことになった。
そこで問題になってくるのが、コウの 「公式の恋人」 であるイハナの姉・サクラの存在。
現在海外に出かけていた彼女が、文化祭を前についに帰ってくることに!
イハナのため、そして自分にけじめをつけるため、コウはサクラに別れを告げようとするのだが......。
その一方、町では奇妙な体験をする人が続出していた......。