ライトノベル レビュー

とわいすあっぷっ! 2

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嫁と愛人は語る。
「あの子、手強すぎる~!?」
京都から女の子と見まごうばかりの美少年・白木久陽向がやってきた。「お兄ちゃん」と無邪気に好意を寄せる陽向と、それを困惑しながらも微笑ましく受け入れる悟。魔王・アリスと勇者の娘・涼子はその仲睦まじい様子(?)に女性としての立場危機感を覚える。だがそんな陽向の一人旅はある使命を帯びていたのだ――。
嫁・愛人に加え、恋人(?)候補まで登場し、悟の争奪戦は加熱してゆく!?

「お弁当、ぼくも……ここで一緒に食べてもいいかな?」
「よし陽向くん、僕が食べさせてあげようかな? ほら、こうして」
 僕は陽向くんの身体を抱き込むようにして、膝の上のお弁当の包みを開いて、箸を取って――子供に母親がするみたいに、後ろから食べさせてあげようとする。
「お兄ちゃん……ちょっと恥ずかしい、お姉ちゃんたちが見てる。でも、でもお兄ちゃんがしてくれるならぼくも……あ、あーん」
「かわいいなぁ陽向くんは、よし……じゃぁ次はアスパラロールだ、嫌いなものないよね、陽向くん?」
「……ヒナタがサトルに羨ましい事されてるっ、くぁぁぁぁぁぁ! くそう、生まれ変わったら『サトル大好きー』とか言える素直な女の子になるわよ、来世の私は絶対! そ、その時まで覚えておきなさいよサトルぅ!」
「なぜ来世なのですか! どうして明日からすると言えないのですか、向上心のない発言ですよアリスさん!」
「そんな簡単にチョロく手の平を返せるよーな、分かりやすい女じゃないのよ、私は!」

novelauthor: 阿羅本景

4086306174

2011/6/24

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