ライトノベル レビュー

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六畳一間で暮らしたあの日を振り返るアットホームドタバタラブコメ第七弾!
莱香が池袋に引っ越して来て騒がしくなった小鳥遊家。
合唱部の副部長に抜擢された空の報告に祐太たちはお祝いを企画する。
ロ研の仲間達もやってきて楽しい時間に、それぞれの心に去来する想い。
両親の事故から、まだ一年も経っていないなんて信じられない。
祐太に手を引かれて八王子の六畳一間にたどり着いたあの日から、池袋に再び戻る日までに起こった様々な出来事が回想される。
三姉妹と祐太が、そしてロ研の仲間達が今のような関係を築くまでの空白の時間。
そこには、誰にいわずともやっぱりあたたかな優しい物語が積み重ねられていた。
大人気癒し系ドタバタアットホームラブコメ第七弾!

 照れくさいけど、祐太の気持ちは嬉しい。それに裕太はいつでも空たちのために一生懸命だ。そんな態度をいつも自然にしてくれる祐太に空はすごく感謝している。
 空たちの両親のお葬式があった半年前。あの頃から祐太は空たちとの暮らしを守るために、色々と頑張ってくれていた。意外な程の行動力は、あの頃から変わらないな。そんなことを思いだして、空は胸の奥が温かくなる。そして思わず呟いた。
「もう気が付いたらずいぶん経ったちゃったね、美羽......」
「そういやそうだね。......えっと、夏休みの終わり頃にあんなことがあったから......本当だ、ぴったり半年」
「あっという間だったなぁ」
 空がぽつりと呟くと、隣に座っていた美羽も小さく頷く。

novelauthor: 松 智洋

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2011/5/25

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