ライトノベル レビュー

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破綻したマユを直す。僕はまだ、まーちゃんを騙し足りないから。

 三月三十一日。マユが破綻した。
 四月一日。僕は単身、かつて誘拐犯が住んでいた邸宅に足を運んでいた。主観でいうと、元僕ん家だ。今では、その屋敷は『大江家』の所有物となっていた。
 元自宅で待ち受けていたのは、以前の姿を一片も感じさせない増改築。窓にはめ込まれた鉄格子、歪な洋館的風貌。屋内では、家人の景子さんによる鳥肌な歓迎と忌まわしき過去との再会。僕はすべてを受け入れながら、屋敷を探索する。求めるものは、マユがまーちゃんにもどるための何か。
 しかし事態は混迷を極め始める。切られた電話線、水没する携帯電話、大江家の皆さんと共に閉じ込められる僕ら......ら? そうだ。伏見、なんでついてきたんだよ。クローズド・サークルって、全滅が華なんだぞ。
 ......さて僕は。この小旅行中に、みーくんを取り戻し、まーちゃんを救うことができるのだろうか。

novelauthor: 入間人間

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2008/4/9

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